日産・シルビア(SILVIA)は、日産自動車で生産されていた2ドアノッチバックタイプのクーペ型自動車(3代目、4代目にはハッチバックが存在する。
また2代目及び3代目のクーペは日産では公式には「ハードトップ」と呼んだ)。
名前の由来はギリシャ神話に登場する清楚な乙女の名前から。その語源はラテン語で「森」を意味する。
もともとスペシャリティカーとして登場し、3代目や5代目は当時のデートカーとして商業的に成功した。
モデルチェンジと共に走行性能が向上したため、近年のモデルはレーサーやチューニングカー愛好者に人気が高い。
そのため、2010年時点で日本国内で生産された車種としては任意自動車保険の保険料率の高い車種となっている。
1988年5月、発売。歴代シルビアの中で最も販売台数が多い。
このモデルで当時大人気だったホンダ・プレリュードの牙城を崩し、若者を中心に爆発的に売れた。
当時としては未来的なデザインで、CMや雑誌広告のコピーでも「アートフォース・シルビア(ART FORCE SILVIA)」と表現しており、グッドデザイン大賞を受賞した。
足回りには新開発のリアマルチリンクサスペンションが採用された。
日産はこのモデルをデートカーとして位置づけていたが、当時すでに少なくなっていたミドルクラスの後輪駆動車で、スポーツ走行にも適した設計であったことが原因で、アフターマーケットにおいてスポーツ走行用の様々な改造パーツが開発され、日産の想定外の事態として、サーキットや峠などで走るための車として使用される(時に、無謀な暴走行為に使用される)こととなった。