アルファード (Alphard) はトヨタ自動車製の3ナンバーサイズの最上級クラスの1.5BOX型ミニバン。製造はトヨタ車体が担当。
「グランビア」(1995年登場)/「レジアス」(1997年登場)/「ツーリングハイエース」/「グランドハイエース」(共に1999年登場)の統合後継モデルとして登場・発売された。月間目標販売台数は4000台、トヨタ車体のいなべ工場で生産と発表された。
それまでトヨタは、キャブオーバー型のハイエース(H100系)の派生車種である、グランビア/レジアス/グランドハイエース/ツーリングハイエースの連合軍で、テラノ(R50型)の派生車種である、エルグランド(E50型)に立ち向かっていたが、月販16,000台を超えるエルグランドとは対照的に販売面で苦戦を強いられていた。そこで真っ向から勝負できるモデルを出すべくそれらを統合し、ネーミングも新たに「アルファード」として登場した。発表日を2代目エルグランド(E51型)の翌日とするなど、話題作りも販売戦略のひとつとして採りいれられた。
エルグランドはモダンでクリーンなインテリアだったのに対し、こちらは面積の広いウッドパネルをあしらうなど、あくまでも日本人好みの豪華さを目指した。全車にパワーウインドウ付き両側スライドドア、イージークローザーシステム、リモコン開閉が可能なパワーウインドウを装備。リモコンパワースライドドアや国内初のパワーバックドアが設定された。
プラットフォームは2代目エスティマのプラットホームを流用、さらにアイポイントを上げ、剛性も高めている。乗車定員は7名あるいは8名となる。FRであったグランビア(グランドハイエース)/レジアス(ツーリングハイエース)とは異なり、横置きエンジンによるFFが基本となる。また、全てのグレードで4WDモデルを選ぶことが可能。
開発当初、縦置きエンジンを踏襲し、グランビアとレジアスユーザーの受け皿となるディーゼルエンジンを設定する案もあった。しかし縮小傾向にあった国内のディーゼル市場の動向から方針転換を図り、エスティマのコンポーネンツを最大限活用することで販売価格を押さえ、廉価な4気筒車を用意することで拡販を狙い、ディーゼルユーザーは省燃費のハイブリッド車と、次期型ハイエース(H200系)のディーゼルなどで吸収する方針とした。
2003年4月外板色のグレーマイカメタリック(1E8)を廃止
2003年7月ハイブリッド車を追加。それと同時にMX Jエディションが廃止、デュアルパワースライドドア採用、全車にETCユニットがOP設定、後席テレビが9インチ化される。またMS/ASにシアターサウンドシステムがOP設定され、特別仕様車としてMS/AS Limitedを追加。2004年4月ビスタ店の統合によりアルファードVの扱い店がネッツ店になる。同店の上級ミニバンの扱いはグランビア以来2年ぶりとなる。
2004年8月ハイエースワゴンのスーパーカスタム系統が統合される。この時、特別仕様車としてMS/AS Limitedに装備を追加したMS/AS Limitedアルカンターラバージョン、MX/AX トレゾアアルカンターラバージョンが設定される。
2005年4月マイナーチェンジにより、内外装の変更されてG-BOOK ALPHAなどを対応した。また、法規制により、サイドアンダーミラーが装着された。メーカーオプションのナビはサウンドライブラリ内蔵のHDDタイプとなる。この時、MZ・MZ Gエディションに設定されていた外板色のグレイスフルパールトーニング(2JD)が廃止される。
2005年8月レクサスが日本でも開業し、それまでネッツ店の最上級車種であったアリストがレクサス店に移行した事に伴い、アルファードVが同店の最上級車種となる。同時にデュアルパワースライドドア、バックドアイージークローザー、アルカンターラシートを特別装備したMS/AS Limited、世界初DUAL AVNを搭載したナビが標準装備のMS/AS Limted DUAL AVNを設定する。
2006年MZと同等の内装や装備を採用した特別仕様車としてトヨペット店向けにはMS/AS Prime Selection、ネッツ店向けとしてMS/AS PLATINUMセレクションが発売。
2007年6月一部改良で外板色 ホワイトパールマイカ(042)を廃止、ホワイトパールクリスタルシャイン(070)を追加
また、特別仕様車のMS/AS Prime Selection・PLATINUMセレクションにOPだったパワーバックドアが特別装備されたMS/AS Prime SelectionII・PLATINUMセレクションIIとなる。
2008年3月アルファードハイブリッド生産終了。この為、トヨタのミニバンにおけるハイブリッドは、エスティマハイブリッドに引き継がれた。また、アルファードVも生産終了。この為、アルファードシリーズはGのみとなった。
販売 ハイエース系連合軍の時代にはエルグランドに大差をつけられていたが、アルファードでは車両価格、燃費、税制面で有利な4気筒・2.4Lエンジンの設定(これはエルグランドが後に2.5Lエンジンを追加設定するきっかけとなった)が功を奏し、ハイエース系連合軍時代の屈辱を晴らすかのような驚異的なセールスで、国内のLクラスミニバン市場において一躍トップに躍り出た。同クラスではエルグランドと人気を二分しているが、エルグランドが現在の日産車に共通する「モダンリビング」のインテリアや初代から受け継がれたインパクトのある洗練されたエクステリアを持つのに対し、アルファードは木目と革がふんだんに使われた豪華なインテリアと、わかりやすいまでの押し出しの強いエクステリアを持つ。しかし2代目では廃止となったハイブリッドモデルへの要望はいまだ根強い。なお、香港・マカオ・シンガポール・インドネシア・マレーシアなどの日本近隣の左側通行の国には正規輸入されているほか、日本からの並行輸入も目立つ。とくに香港・マレーシアではかなりの台数が走っているほか、香港・マカオの国境からほど近い中国・広東省の広州・珠海・深圳などでも香港・マカオから乗り入れてくるアルファードが少数見受けられる。
エンジン・駆動系 エンジンは2代目エスティマと同様、2AZ-FE型直列4気筒2400cc (159ps) と1MZ-FE型V型6気筒3000cc (220ps) とハイブリッド用の2AZ-FXE型直列4気筒2400cc (131ps) がある。
トランスミッションに関しては、2400ccの2AZ-FEにスーパーインテリジェントオートマチックの4速仕様が設定されている。3000ccの1MZ-FEには、当初、スーパーインテリジェントオートマチックの4速仕様を組み合わせていたが、マイナーチェンジで5速仕様に変更されている。ハイブリッドではTHS-Cと呼ばれるベルト式CVTを組み合わせたハイブリッドシステムが搭載されている。
エスティマのプラットフォームをベースとしているため横置きエンジンの前輪駆動(FF)であるが、全車に4WDが設定される。エスティマよりもリアの重量が重くなったため、実用上の問題は最小限である。4WD車は、エスティマに採用されたアクティブトルクコントロール4WDとは異なり、ビスカスカップリング付きセンターデフを用いたフルタイム4WDとなっている。また、ハイブリッドでは補助的にリアモーターが駆動するタイプの電気式4WDシステムとなっている。
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