クライスラーグループ(Chrysler Group, LLC)は、アメリカ合衆国ミシガン州オーバーンヒルズに本社を置く自動車メーカーである。
クライスラーの歴史は、1925年にウォルター・クライスラーが設立したクライスラーコーポレーション(Chrysler Corporation)から始まった。クライスラーは、永年、自動車産業のビッグスリーと賞賛されたが、アメリカの金融危機を発端とした世界的な不況の影響から2009年4月30日に連邦倒産法第11章の適用申請を行うに至る。
同年6月10日法的手続きが完了。約1ヶ月というスピードで再建した。
再編後の新クライスラーは優良事業を引継いだが、相当数の既存資産の清算を余儀なくされた。新生クライスラーの株式は、その大半を全米自動車労組(UAW)の退職者健康基金であるVolunteer Employee Benefit Association (VEBA)が取得[1]。次いでイタリアのフィアット(再建の進捗による増資オプション有)、さらに約66億米ドルの融資を行った米政府、約40億カナダドルの融資を行ったカナダ政府が融資返済まで少数株主に就く。
2010年現在クライスラーは、「クライスラー」、「ジープ」、「ダッジ」、「ラム」の自動車4ブランドに、部品とカーアクセサリーブランドの「モパー」の計5ブランドを擁している。5ブランドは社内組織として独立しており、それぞれに社長兼CEOが配置されている。
なお「クライスラー」は、ミニバンやセダンを高級車仕様に対応できる乗用車を揃えたブランド。また「ジープ」は、四輪駆動車の代名詞となるほど有名なブランドで、様々なバリエーションのSUVを展開する。
「ダッジ」は、個性的なセダンやミニバンのラインアップも有する。ダッジから切り離された「ラム」では、クライスラーの売り上げの原動力となってきたピックアップトラックが主力となっている。