セレナ (SERENA) は、日産自動車が販売するミニバン。そのルーツは1969~1970年登場のダットサン・サニーキャブ/日産・チェリーキャブにまで遡る。初代には商用モデルの「カーゴ」もあった。C25型以降は「ランディ」としてスズキへOEM供給されている。なお、当項ではバネットの後継として登場した初代(C23型)初期型の「バネットセレナ」についても記載する。
1991年6月、C23型発売。C22型バネットコーチのフルモデルチェンジ版で、「バネットセレナ」として登場。ただし、トラックとバンは、先代のC22型を継続生産。設計・生産は、愛知機械工業が担当。内外の造形も、当時の愛知機械工業デザイン部主導で開発された。
スタイルは小ぶりなボンネットを持つセミキャブオーバーの外観であるが、助手席下にエンジンを搭載するキャブオーバー構造を採用、CD値は0.35である。シフトレバーはフロア式で、フロアパンやドライブトレインを共用する上位車種のラルゴも同様である。トヨタ・エスティマと共に、ミニバンに走りの良さを与えた草分け的モデルである。
「901運動」のさなかに設計されたため、ハンドリングとロードホールディングを重視しており、以下のような特徴がある。
FXグレード以上のリアサスペンションは、ガラス繊維強化プラスチック製の横置きモノ(単板)リーフスプリングを使ったマルチリンクサスペンションを採用。ワゴンのFGとカーゴ(バン)全車は、リジッドアクスルと半楕円リーフスプリングの組み合わせとなる。
最上級グレード「PX」のガソリン2WD車に、スーパーHICASを搭載するツーリングパッケージを設定。SR20DE搭載車・CD20T搭載車は、ビスカス式LSDを標準装備。
トヨタがエスティマに、ハイエースのRZ型直列4気筒エンジンをベースにシリンダーを75°寝かせた形の専用エンジン2TZ型を奢ったのに対し、セレナはFR車用のエンジンを流用し、直立した状態で載せた。そのためフロントシート周りは狭い。
世界初のスライドドアパワーウインドウ等、先取りした内容が多かった。
欧州向けの貨物車は、1996年から2001年にかけて日産モトール・イベリカで生産され、バネットの名で販売された。乗用とは異なり、ホイールベースが 2895mm、全長が 4495mm へと延長され、屋根はキックアップルーフとなって全高が 1995mm となり、サイズが若干拡大された。屋根形状のほか、荷室の窓形状、太いBピラー、観音開きバックドア、標準仕様がブラインド(窓なし)バンとなるなど、外観的にも変化の大きい独自モデルとなった。また、LDV(en:LDV)へOEM供給され、カブ(en:Cub)の名で販売された。
1992年、日産モトール・イベリカにて、欧州現地生産開始。
1993年8月、マイナーチェンジ。エアコンの代替フロン化。自然吸気ディーゼルエンジンのCD20がカーゴを除き廃止。 1993年11月、カーゴディーゼル車のNOx総量規制地域向け車追加。
1994年5月、マイナーチェンジでインパネの大幅なデザイン変更でオーディオスペースが2DIN対応となり、エアコンスイッチも扱いやすい位置へ移動された。正式車名を「日産・セレナ」に変更(リアウインドウガラスから「VANETTE」のステッカーが無くなる)。オーテックジャパンの手によるキタキツネが設定された。
「バネット」のネーミングは、これ以降、「ボンゴ」のOEM車と、2009年発表の「NV200」に受け継がれている。
1996年、オーテックジャパンの手によるハイウェイスター設定(1997年のマイナーチェンジで常設グレードとなる)。
1997年1月、マイナーチェンジ。両席エアバッグ標準装備し、ヘッドライトの形状を変更したほか、1600ccのGA16DEが廃止された(カーゴは継続設定)。
車名の由来は、スペイン語で「晴々とした」「穏やかな」の意味。
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