三菱自動車工業株式会社(みつびしじどうしゃこうぎょう)は、三菱グループに属する日本の自動車製造者の一つで、1970年に三菱重工業から独立した。日本国外ではMITSUBISHI MOTORSという表記を用いていたが、日本国内でも「MMC 三菱自動車」から「MITSUBISHI MOTORS」というロゴを1990年代より使用するようになった。
本の自動車メーカーとしてはかなり古くから存在しており、最も長い歴史を持つメーカーの1つである。
三菱重工業とクライスラーとの合弁事業としてスタートし、1993年までクライスラーと資本提携していた。その後、2000年からドイツに本拠を置くダイムラー・クライスラー(現ダイムラー)と資本提携関係となったが、2000年に三菱リコール隠しが発覚。この不祥事を受けて自動車売り上げが激減し、2005年に解消。クライスラーとの技術提携関係は2009年まで継続されていた。
2003年にはトラックやバスなど大型車事業を分社化した。
モータースポーツ事業に力を注ぎ、世界ラリー選手権 (WRC) やダカール・ラリーに参戦し、前者は「ランサー」後者では「パジェロ」により総合優勝をはじめとした好成績を多く残して、2009年ダカールシリーズまで「レーシングランサー」で活動を続けてきたが、いずれも経営上の判断からワークス活動を終了している。また、Jリーグ・浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)の親会社でもある。
2008年の販売台数は106万6000台で、内訳は,北米11万9000台,欧州27万2000台、日本国内16万8000台、アジア・その他地域50万7000台。
なおロシアではプジョー・シトロエンとの合弁工場で販売拡大を狙っている。カルーガ州に2011年操業開始の予定。
1976年~1982年ごろまで、三菱のイニシャルであるアルファベットの“M”を模したエンブレムを付けていたが、いすゞ自動車(の当時のマーク、1974年から1991年まで使用)と間違えられがちだったため1980年代前半~1990年代中ごろには英文社名からの略「MMC」をシンボルマークとしていた。(ただし、輸出車ではスリーダイヤとMITSUBISHIのロゴを使い、ふそうの中大型商業車のステアリングホイールにはちゃんとスリーダイヤが刻印されていた)。
しかし1987年以降からはスリーダイヤが復活し、MMCロゴと併用されるようになったが、1990年代中ごろから日本国内でもスリーダイヤとMITSUBISHIのロゴを使うようになった。
インターネットでのドメイン名「mmc.co.jp」が同じ三菱グループの三菱マテリアルに先に使われたこともあって現在MMCは欧文でのニュースリリース以外ではほとんど使われていない。(三菱ふそうバス製造ではMMCロゴが2003年頃まで窓ガラスに使われていた)