ヤマハ株式会社(英: Yamaha Corporation)は、日本の楽器・半導体・スポーツ用品・自動車部品製造発売を手がけるメーカーである。
本業の楽器以外にも多面的な事業展開をしている。
明治時代の創業以来の事業であるピアノ製造をはじめとする伝統的な楽器事業は国内トップブランドであり、機械的な面での質の良さから、海外においても非常に知名度のあるブランドとなっている。
1897年(明治30年)に日本楽器製造株式会社(ニチガク)として発足し、ヤマハ・YAMAHAのブランド名で展開してきたが、創業90周年に当たる1987年(昭和62年)に社名をヤマハに改称した。
1960年代からエレクトーン、電子ピアノ等の電子楽器の開発製造をおこなっており、電子的な音源の開発ではMIDI規格等において規格制定企業となるなど高い技術力を誇っている。これらの電子機器の開発から得られた技術力を活かし、半導体等の電子部品、ルーター等のネットワーク機器、オーディオ機器等の製造を行うAV・IT事業でも知られる。
これらの楽器製造から派生した事業として、ピアノの木工加工、塗装等のノウハウを活かし、高級システムキッチン等の住宅機器製造をおこなうリビング事業や高級車用の木工パネル製造等の自動車部品事業、楽器の普及のための事業から発展したピアノ教室やレコード会社等の音楽関連事業、音楽をはじめとして生活に彩りを与えるものとして手がけられたリゾート施設等のレクリエーション事業、ゴルフクラブを製造するスポーツ用品事業、楽曲配信などを本社及び関連会社で行っている。
二輪車製造大手のヤマハ発動機は1955年(昭和30年)に日本楽器の二輪製造部門が独立して設立されたものである。2006年(平成18年)現在においては資本関係・取引関係は重要なものではないが、ブランド名を共通とする関連会社である。
3本の音叉を交叉させた黒地に白または銀で描かれた商標は1898年に定められた。
後年のヤマハ発動機発足に伴い、音叉の持ち手が周りの円より内側に入っているものがヤマハ、持ち手が円に被るのがヤマハ発動機と区別されている。
ロゴタイプは大文字英字でYAMAHA。日本楽器時代はヤマハ発動機と共通であったが、1987年の社名改称時に”M”の文字中央の谷部分が地面についていないものに改められた。Mの谷部分が地面についているものがヤマハ発動機である。
なお、カタログなどの印刷物や看板などの一部ではトレードマークの色でも区別されており、薄紫色がヤマハ、赤色がヤマハ発動機である。