AD(エーディー)は、日産車体が製造、日産自動車が発売する商用車。
OEM供給モデルとして、マツダ・ファミリアバンと三菱・ランサーカーゴが販売されている。
なお、この項では上級モデルのADエキスパート、および旧モデルのADバン、かつて存在した乗用車登録仕様のADワゴンについても述べる
初代 VB11型(1982年-1990年) [編集]日産・ADバン(初代)
VB11型
後期型
販売期間 1982年 – 1990年
乗車定員 2/5人
ボディタイプ 2/4ドア ライトバン
1982年10月
サニーバン、パルサーバン、及びバイオレットバン、オースターバンの後継車と位置付けられ、取扱販売会社ごとに、サニー系販社が「サニーADバン」、チェリー系販社(後にプリンス系販社に統合)が「パルサーADバン」、日産系販社が「ダットサンADバン」と車名が区分されていて、車名を示すエンブレムや、ラジエータグリルの塗装やメッキの有無により差別化を計った。サニー(B11型)をベースとしており駆動方式はFF(前輪駆動)。
「サニーカリフォルニア」とは、B310型同様、積載能力を考慮して、リアドアより後ろならびルーフパネルといった車体外板やリアサスペンション(ADバンは積載のためにリアサスペンションがリジッドアクスル + リーフスプリングである)が異なっている。
なお、B11サニーカリフォルニアより車両外寸が15cm程短く10cm程高い。
登場時は丸型2灯式ヘッドランプ(SAE規格・シールドビーム)であった。
搭載するエンジンE13S型、E15S型ガソリンエンジンと、CD17型ディーゼルエンジンの三種類。
当初はサニーADバンにのみ2ドア車が設定されていたが、1983年7月まで旧型のサニーバン(VB312型)が継続生産・販売されていた。
1983年7月
サニーADバン2ドア車をVB11型にモデルチェンジ。
1983年10月
ビジネスCT(2ドア2シーター車)追加。
1984年10月
一部改良。番号灯位置をリアバンパー上部からバックドア(ナンバープレート横)へ移動。
1985年9月
サニーが6代目にモデルチェンジしたのに伴いマイナーチェンジ。
ヘッドランプとラジエータグリルがB11サニー輸出仕様でも使われていた角型2灯式シールドビームに変更された。
4ドア2シーター仕様と最上級グレードのSGL、さらにリアスプリングを強化し、5名乗車時の最大積載量を300kgとした重積載仕様車を1500DXに追加設定。
なお、2名時の積載量は他グレードと同様400kg。
「NISSAN」のロゴが1983年の創立50周年の際に変更されたロゴに変更された。
1986年8月
一部改良。車体強度向上と駐車灯が廃止される。
1988年5月
マイナーチェンジ。フロントバンパーをスチールからB11サニー前期型と同じポリプロピレン製へ変更され、取扱販売会社ごとに異なっていた「サニーADバン」「パルサーADバン」「ダットサンADバン」の車名を「日産ADバン」に統一。
SGLを廃止しGLエクストラを新設。
パワーステアリングを全車にオプション設定(GLエクストラのみ標準)。
1500にのみ設定のあったAT車を1300ならび1700ディーゼルでも選択可能にした。
また、シート表皮の見直しや小物入れスペース、ワイヤー式バックドアオープナー(施錠→開錠機能のみ)の拡張など、商品性、利便性の向上も図られた。
1989年3月
AT車にシフトロック追加。