エクストレイル (X-TRAIL) は、日産自動車が製造・販売するSUV型の乗用車である。生産は子会社の日産自動車九州が担当。
1997年の第32回東京モーターショーに出品されていたトレイルランナーをルーツとし、そのコンセプトを昇華して市販化した車がエクストレイルである。一部ではラシーンフォルザの後継とも云われているが、車格やコンセプトが全く異なるため、「全くの新車種として登場」という表現が正しい。
なお、初代(T30型)の発売時には「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」というコンセプトで発売され(FF仕様もあり)、エクストレイルと同じ車台を共有しているデュアリスはオンロード走行に重きを置くのに対し、エクストレイルはオフロード走行に重きを置く。
欧州の日産のホームページでもデュアリスはクロスオーバーに分類しているが、エクストレイルは4×4としてパスファインダー(テラノ)と同じ分類にしている。
世界167か国で80万台以上が販売されておりトヨタ・RAV4やホンダ・CR-Vに対抗する世界戦略車である。
ライバル車たちがより高級車指向に向かってモデルチェンジを果たす中、エクストレイルは初代のコンセプトを貫き、他社の車とは違ったオフロード重視のキャラクターを維持している。
しかし、乗用車タイプの位置づけであり、日産・サファリ(水深渡河性能700mm)のようにヘビーデューティー仕様ではないため、悪路走破性能の指標の一つである水深渡河性能(冠水性能)は300mm程度と普通乗用車並みなところがある。
欧州ではクリーンディーゼルのグレードのみのため、販売価格はデュアリス(キャシュカイ)よりずっと高くなる。
また北米市場においては初代がカナダ・メキシコで販売されていたが、2007年秋にデュアリス(キャシュカイ)の北米版日産・ローグが発売され、エクストレイルの北米販売は終わった。
2001年から2009年まで連続で日本国内におけるSUV形乗用車販売台数第1位の座を獲得している(2010年6月現在)。