エスカルゴ (S-Cargo) は、日産自動車が1989年から1990年までの2年間のみ販売したフルゴネットタイプのライトバンである。
日産商用車を数多く手がける日産車体が生産を担当した。
VN10型パルサーバンのプラットフォームをベースとしたパイクカー(とんがったクルマ = デザインが特徴的な車種系列)。
このプラットフォームは当時の商用車、例えば同じ日産でもVB11型ADバンがリヤサスペンションに手堅くリーフ・リジット式を採用していたのとは対照的に、リアに横置きトーションバー・スプリングを使ったフルトレーリングアーム式独立懸架を採用しており、リーフ・リジット式では実現できない荷室の超低床化とリヤオーバーハング部の短縮を実現していた(このパルサーバンのプラットフォームは他にミニバンのはしりである初代プレーリーにも使われた)。
一連のパイクカーの中で、唯一の商用貨物車である。
Be-1やフィガロの場合とは異なり、パオ同様台数限定の抽選販売とはせず、期間内に予約された分についてはもれなく販売された。