トヨタ・カルディナ(CALDINA)は、トヨタ自動車が生産していた自動車で、商用バンであったコロナバンとカリーナバン/サーフを基に統合し、後継モデルとして開発されたステーションワゴンまたはライトバンである。
1989年に登場したスバル・レガシィの大ヒットに刺激され、商用バンではないステーションワゴンとして1992年11月登場。10代目(T190型)コロナをベースに、乗用モデルのエンジンは4S-FE型(1800cc・125ps)と、3S-FE型(2000cc・140ps、4WD仕様は135ps)のハイメカツインカム、2C型2000ccディーゼルエンジン(73ps、後期型は2C-T型2000ccディーゼルターボエンジン・88ps)を搭載する。商用モデルであるカルディナバンにもディーゼルエンジンがラインアップされている。
ガソリンエンジンは5E-FE型(1500cc・94ps)。バンの最大積載量は500kg。尚、積載性能とコストを考慮し足回り(リヤ)はワゴンのストラットからリーフに、そしてホイールハブは5穴から4穴に変更されている(PCD :100は同じ)。
1995年2月、「TZ-G」グレード追加。3S-GE型スポーツツインカムエンジン(2000cc・175ps、AT仕様は165ps)が搭載された。なお、このグレードは4WDのみの設定であった。
1996年1月、後期型へマイナーチェンジ。インパネが11代目コロナ(T210型 コロナ・プレミオ)と同一のものに、1800ccのエンジンが4S-FE型から7A-FE型(115ps、リーンバーンエンジン)に変更された。また、前期型に設定されていたグラスルーフ仕様の「スカイキャノピー」に代わって、大型サンルーフを装備した「エアリアル(AERIAL)」が設定されている。エアリアル専用装備としてマルチリフレクター式の前後レンズが備わった(これは後に特別仕様車にも採用された)。ヨーロッパでは「カリーナE」の名前で発売された。
なお、カルディナバンは2代目にモデルチェンジ後も2002年7月1日まで初代モデル(T190V型)を継続販売していた。1999年8月のマイナーチェンジでディーゼルは3C-E型2200ccディーゼルエンジンに換装、更に4WDにガソリンエンジン(3S-FE型、2000cc)が追加された(ATのみ)。販売上の後継として初代ヴィッツのプラットフォームを用いたサクシードとして独立する事になる。しかし最大積載量はプラットフォームの関係で450kgしか確保できず、カルディナバンの500kgよりダウンしている。現在500kg積のライトバンは存在しない。
バンはローライダー系カスタムに改造されることも多かった。
発売当時の日本ではかつて無いRVブームとなっていたためか、バックドアにスペアタイヤを背負った特装車「フィールドハンター」が存在する(全長が長くなるため3ナンバー登録となる)。元々はスプリンターカリブに設定されていたが、後にカルディナにも設定されたものである。