ランドローバー(Land Rover )は、四輪駆動車を専門とする、英国の自動車メーカーである。
当初はローバー製乗用車の車名であり、その後は同社のオフロード車~SUVを包括する部門名/ブランド名となっていた。 2000年から2008年まではフォード傘下、現在はジャガーとともにインドのタタ・モーターズ傘下のジャガーランドローバーの一部である。
第二次世界大戦後の1948年、ローバー・モーター社がオフロード向け車両として発売した「ランドローバー・シリーズI」が、ランドローバーの始まりである。
ランドローバー・シリーズIは同社の乗用車・ローバー・P3と構造を共有する、大戦中に使用された米国のジープにならって作られた四輪駆動車であった。
ローバー・モーターの本社・コヴェントリー工場は戦時中の爆撃によって被害を受けていたため、ランドローバー・シリーズIの製造はソリハルにあった航空機工場跡において行われた。
ランドローバーが「シリーズIII」まで進化していた1978年、ローバー・モーターの親会社となっていたBL社はランドローバーを子会社として再組織した。
その後ランドローバーは、1986年からはローバー・グループ、1988年からはブリティッシュ・エアロスペース、1994年からはBMWという親会社の変遷のもと、車種名/ブランド名/子会社として存続した。
2000年、BMWは当時のローバー・グループを解体し、ランドローバー部門/ランドローバー・ブランドはフォード社に売却された。2008年、フォードは1989年から所有していたジャガーとともにランドローバーをインドのタタモーターズに売却した。
現在、ランドローバーは、ジャガーと単一の自動車会社組織「ジャガー・アンド・ランドローバー」のもとで運営されている。
かつてランドローバーでは車種を、そのホイールベース長によって、88・109などと呼称していた。
1986年にはレンジローバーが採用するフルタイムトランスファーやコイルサスペンションを流用し、これに伴ってホイールベースが92.5インチ、110インチに延長され、夫々90・110と呼ばれた。
また、さらにホイールベースが長いピックアップトラックの130もある。エンジンはディーゼルとガソリンの二種類。
ラダーフレームにアルミボディを載せた構造は低重心であり、傾斜安定性にも寄与している。