スズキ株式会社(英: Suzuki Motor Corporation)は、静岡県浜松市南区に本社を置く日本の四輪車、二輪車メーカー。日本における軽自動車の販売台数1位を争う大手メーカー。
現在の本社所在地は静岡県浜松市南区高塚町300番地。1991年5月1日合併前は浜名郡可美村であったが、各種広報では「浜松市外高塚」と記していた。
1909年に織機メーカーとして創業。当初の木製織機からのちには金属製自動織機の生産へ移行し、精密機械の加工ノウハウを蓄積した。戦前から自動車開発の企図を持っていたものの、本格的な参入は1950年代初頭の自転車補助エンジンブームを機にオートバイ開発に乗り出した1952年からである。更に1955年には四輪軽自動車分野にも進出し、以後、小型オートバイと軽自動車分野をメインに、日本の小型自動車業界での地歩を築いた。
四輪車は軽自動車が主力だが、小型、普通車とも、躍進が著しい。自動車以外ではモーターサイクル、モーターボート(スズキマリン)、船外機、発電機、リース/クレジット事業(スズキファイナンス)、住宅(スズキハウス)、ワイン、はちみつ、保険の販売やカー用品事業(オートリメッサ)、ガソリンスタンド、ゴルフ場の経営なども手がける(住宅以降は関連会社のスズキビジネスが担当)。
軽自動車では1973年 – 2006年の34年間連続で日本No.1であるとともに、日産自動車やマツダへもOEM供給を行っている。社団法人全国軽自動車協会連合会の発表した2006年度(2006年4月~2007年3月)軽四輪車新車販売台数速報[1]によれば、長年競い合ってきたダイハツ工業(61万6206台)に1位の座を譲り、2位(60万5486台)となった。スズキは2006年にスイフトやSX4などの小型車の強化を表明しており、生産能力確保の為には軽No.1にはもはやこだわらず、軽生産の縮小も辞さないという姿勢を打ち出している。
2002年にインド政府との合弁会社マルチ・ウドヨグ(現・マルチ・スズキ・インディア)を子会社化し、連結経常利益の4割を占める。また、インドにおける自動車シェアの(年間販売シェアのうち)54%はスズキが占めている。
メーカー出資の子会社ディーラーは「スズキ自販○○」(○○には都道府県名が入る。例:スズキ自販東京)という社名になっているケースがほとんどである。
OEM供給をしている日産自動車との提携を開始し、2002年4月MRワゴンを日産「モコ」、2007年1月から2010年1月までアルトを日産「ピノ」、2009年12月よりパレットを日産「ルークス」として供給。その一方で日産セレナをスズキ「ランディ」として供給を受けている。また、北米市場においては2008年末から日産・フロンティアをイクエーターとしてOEM供給を受けて発売されている。
2009年12月にはフォルクスワーゲン(以下『VW』)との包括的提携を発表した。VW側はスズキの発行済株式の19.9%を取得する一方で、スズキ側もVW株を「VWがスズキ株式の取得に投じた金額の2分の1を限度として」取得するほか、ハイブリッド車等の開発でも提携する。
しかし、2011年9月12日の取締役会においてVWとの提携解消を決定した。
取引銀行は、三菱東京UFJ銀行、静岡銀行、りそな銀行である。